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【SDGs Vol.6】SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」の詳細を事例を交えて紹介!

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国連によって採択され、2030年までに達成すべき「持続可能な開発目標」を設定して全人類を挙げて取り組むSDGs。
地球環境や社会のシステムを維持するための17の目標と、それに伴う169のターゲットについて、一つずつ事例を交えて解説していきます。

生命をつなぐ根源である水の問題の改善を目指す

「目標6.安全な水とトイレを世界中に」は、「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」ことを目的としたものです。
これに付随して、以下のターゲットが設定されています。外務省の資料より引用してご紹介します。

●「目標6.安全な水とトイレを世界中に」のターゲット

6.1 2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ衡平なアクセスを達成する。

6.2 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。

6.3 2030年までに、汚染の減少、投棄の廃絶と有害な化学物・物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模で大幅に増加させることにより、水質を改善する。

6.4 2030年までに、全セクターにおいて水利用の効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取及び供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。

6.5 2030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合水資源管理を実施する。

6.6 2020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼を含む水に関連する生態系の保護・回復を行う。

6.a 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、排水処理、リサイクル・再利用技術を含む開発途上国における水と衛生分野での活動と計画を対象とした国際協力と能力構築支援を拡大する。

6.b 水と衛生の管理向上における地域コミュニティの参加を支援・強化する。

(出典:外務省仮訳「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」)

人類だけでなく地球の生態系までを視野に入れた計画

生命の源である水と空気。それらが汚染されていたり不衛生な環境にあることは、人類だけでなく地球上の生態系に影響を及ぼす大きな問題です。
水に焦点を当てたこの目標6では、安全な水の供給から、有害物質の排出・投棄の削減、水資源のリサイクル、水利用の効率化など、地球規模の計画を盛り込んでいます。
水の問題が顕著なのはやはり開発途上国で、世界の人口の約3割に当たる約22億人の人が安全で衛生的な飲料水を使うことができていません。また、衛生的なトイレを使うことができない人は、約6割に当たる約42億人にのぼるとされています。
上下水道設備が整っていないなどの理由から、川や池などの水質が管理されていない不衛生な水を飲料水として利用せざるを得ない地域では、感染症などのために健康を害する人が少なくありません。特に免疫力の弱い子どもの死亡数は年間約36万人にも及び、速やかな対策が求められています。
また、健康面だけでなく、女性や子どもが往復何時間もかかる水汲みの重労働を担っているため、通学や仕事に就くことができないという社会的な問題も起こっているのです。
さらにトイレが整備されていないために、より不衛生な状態に拍車がかかるといった悪循環が生まれており、こうした劣悪な環境の改善が急務とされています。

世界における安全な水とトイレの供給のための取り組み

●団体の取り組み事例/ウォーターエイド

ウォーターエイドは水と衛生の分野を専門とする国際NGOです。1981年にイギリスで設立され、現在では世界34ヵ国で活動を行っています。
世界各地で給水設備やトイレの設置を進めていますが、ただ設備を整えるだけでなく、現地のパートナーと組んでプロジェクトを実施しているのが特徴。これは水やトイレの管理が持続的に行われるように、将来を見越しての取り組みです。
資金援助や技術面でのアドバイス、組織強化へのサポートなどを行いながら、現地パートナーが自立して活動できるように支援しています。
具体例としては、急速に都市化が進み、水とトイレの整備が追いつかない問題を抱えたタンザニアでのプロジェクトや、国の法令によって地域住民が水や衛生設備の管理・運営を担うことになった東ティモールでの維持管理計画の支援プロジェクトなどが挙げられます。

●大学の取り組み事例/タフツ大学(アメリカ)

アメリカのタフツ大学の研究チームでは、バングラデシュの飲料水の改善に取り組み、成果を上げています。
WHOによれば、バングラデシュに限らず開発途上国では水道水においてさえ不衛生な状況にあることが報告されています。それによって子どもの死因のひとつである下痢性疾患がなくならないという問題が尾を引き続けているのです。
バングラデシュの首都ダッカでも、5割以上の水道水から大腸菌が検出されていましたが、それを研究対象として同大学による取り組みが行われました。 具体的には、ダッカ市内を中心とした低所得コミュニティで利用されている公共水道の蛇口100ヵ所に、タブレット型の塩素を投入する装置を設置し、5歳未満の子どもの健康状態を調査するというもの。
この装置は低コストで導入でき、各家庭でのメンテナンスの必要もないため、非常に手軽に安全な飲料水が行き渡るという画期的な手法です。しかもカルキ臭が少なく飲みやすいというメリットも得られました。
その結果、研究対象の子どもがいる家庭での抗生物質の使用量が減少し、健康状態の改善が見られたとのこと。同大学では、この研究が他の地域でも効果的に利用されていくことに期待しています。
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