SDGsが世界を救う! ユニークなSDGs取り組み事例4選
SDGs
地球環境を守るために各国でSDGsへの取り組みが進んでいます。実際に成果をあげている取り組みも続々と登場してきているため、そのなかの事例をいくつかご紹介します。
1.「Aerofarms」〜スーパーの中にそびえたつ畑?! 垂直農場時代へ
世界の人口は未だ増加の一途で、2050年には約100億人に達することが予測されており、それに伴う食糧・水不足をどう乗り切るかが人類の大きな課題です。米企業AeroFarms社は屋内の垂直方向の空間を利用して、巨大な植物プランターを縦方向に積み重ねて農作物を栽培する「AeroFarms」事業を開始。気象に左右されず、需要がある場所に設置できるため輸送コストもかからない画期的な農業形態として、『Global SDG Award』においてゴール2「飢餓をゼロに」の達成に貢献する最優秀事業にも選ばれました。
2.「hippo roller」〜大量の水を転がして運ぶ、水問題の救世主
世界ではまだ数億人が安全な水を得るために、重いバケツを頭の上や肩にのせて、遠くの給水地まで数往復するなど、大変な苦労をしています。そのような状況を改善するために南アフリカの2人のデザイナーが考えたのが「hippo roller」です。整地ローラーのようなシンプルな見た目で、ローラー部分に90リットルもの水を入れることができ、子どもや女性でも簡単に水を運ぶことが可能です。このローラーを導入した地域では生活水準が大きく向上しており、『Global SDG Award』においても、ゴール6「安全な水とトイレを世界中に」に貢献する最優秀事業に選ばれています。
3.SDGsの全目標達成に貢献する村『UN17 Village』
SDGs達成度世界ランキング2位のデンマークでは、世界で最も持続可能な建築プロジェクトが始まっています。コペンハーゲンに誕生する「UN17 Village」は、村全体でSDGsの17のゴール全てを具体的な行動に変換して目標達成に貢献するという世界初のプロジェクトです。建材はすべて建設廃棄物をリサイクル処理したものを利用し、各屋上に太陽光発電を設置することですべての電力を賄い、雨水を年間150万リットル集めて再利用するなど、100%再生可能エネルギーを使用。廃棄物はすべて資源として再利用されるためゴミも出ず、あらゆる人が住めるダイバーシティになるという、地球環境にも人類にも理想郷のようなプロジェクトです。
4.サスティナブルな視点で都市を観光『ヘルシンキマーケティング』
SDGsへの取り組みが非常に熱心な北欧諸国で、SDGs達成度の世界ランキングで3位になったフィンランド。その首都のヘルシンキでは市の公式サイトに「Think Sustainably」というカテゴリがあり、その中のコンテンツには、「自然を尊重する宿泊施設を探す」「ヘルシンキで持続可能な一日を過ごす3つの方法」「ヘルシンキを持続可能な方法で移動する」「ヘルシンキにおける持続可能なショッピング」など、SDGsに通ずる「サスティナビリティ(持続可能性)」の観点からヘルシンキ市の観光情報を伝えています。行政機関が先陣を切って持続可能性を伝えることで、SDGsに貢献し、ヘルシンキ市のブランディングにもつながっている好例といえるでしょう。
ライタープロフィール
神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長
創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。