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大量の水を転がして運ぶ「hippo roller」

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日本では水道の蛇口をひねればいつでも安全な水を利用することができますが、それは決して当たり前のことではなく、世界ではまだ水を確保するために大変な努力が必要とされる地域が多くあります。

アフリカやアジアでは数億人が安全な水を得るために、毎日自宅から何kmも先にある給水地までの道のりを、20kgもあるバケツを頭の上や肩にのせて数往復しています。その労働をしているのは女性や子どもが多く、身体を壊してしまうこともよくあるそうです。

そのような状況を改善するために、南アフリカの2人のデザイナー、Pettie PetzerとJohan Jonkerが考えたのが「hippo roller」です。

見た目はグラウンドの整備に使う整地ローラーのようなシンプルなデザインで、ローラー部分に90リットルまで水を入れることができ、ハンドルを押してローラーを転がせば水を運べるというものです。
水を満杯に入れても女性や子どもの力で簡単に押すことができ、舗装された道でなくても問題なく転がせるように地面の凹凸に反発するような設計になっています。さらに、ローラーとしての効果により、通った道の土壌を圧縮して路面を保護する効果もあるそうです。

この「hippo roller」を導入した地域では、一度に従来の5倍ほどの水を、身体に負担なく運べるようになったことで時間に余裕が生まれて、子どもの教育時間を増やすことができたり、ほかの作業をする時間に充てたりするようになるなど、生活水準が大きく向上しているようです。

この「hippo roller」は、SDGsに関して優秀な取り組みをした事業を表彰する世界的な企業コンテスト『Global SDG Award』の2018年度において、ゴール6「安全な水とトイレを世界中に」の達成に貢献する最優秀事業にも選ばれました。

現在60000台の「hippo roller」が、51ヵ国60万人の生活を支えているとのことで、非常に多くの人を助け、利益を生んだ素晴らしいアイデア製品だといえます。
人が困っていることに対してシンプルで的確な解決策を提示し、それが自然と社会貢献につながって人々の未来を切り開いた良い事例でしょう。
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