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サスティナブルな視点で都市を観光『ヘルシンキマーケティング』

SDGs

北欧諸国ではSDGsへの取り組みが非常に熱心で、フィンランドも2020年度のSDGs達成度の世界ランキングで3位となっています。
そのフィンランドの首都ヘルシンキにおいて、先進的な観光戦略が行われているのです。

ヘルシンキ市の公式サイトのグローバルメニューには、「Think Sustainably」(https://www.myhelsinki.fi/en/think-sustainably)という項目があります。
ここでは、SDGsに通ずる「サスティナビリティ(持続可能性)」の観点からヘルシンキ市の観光情報を伝えているユニークなページです。

そのページには、下記のようなコンテンツが掲載されています。
・「自然を尊重する宿泊施設を探す」
・「ヘルシンキで持続可能な一日を過ごす3つの方法」
・「ヘルシンキを持続可能な方法で移動する」
・「ヘルシンキにおける持続可能なショッピング」

環境や食物などに対して持続可能な取り組みをしている施設や乗り物などをピックアップして特集することで、ヘルシンキ市の魅力とサスティナビリティをアピールしています。
行政機関が先陣を切って持続可能性を伝えることで、ヘルシンキ市のブランディングにつながっている好例だといえます。

これを手掛けているのが、『ヘルシンキマーケティング』という、市が100%出資し所有しているマーケティング会社です。
数年前にクルーズ船の観光客は持続性の観点から都市の負担になるとして、クルーズ船に対するマーケティングを停止する判断を下したことでも話題となりました。

日本においても、現在のように少数の有名観光地に大量の観光客を集中させるだけでは、受け入れる観光地にも混雑を味わう観光客にも良いイメージが残らず、持続可能な観光施策にはつながらない可能性があります。
観光客のニーズにあった観光地を日本全国からピックアップし、誘導していく取り組みが必要ではないでしょうか。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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