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健康経営は、令和の時代に必要不可欠なブランディングテーマだ

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企業経営者の方や、事業を行っている皆さんは「健康経営」という言葉を一度は耳にされたことがあると思います。これは従業員の健康管理を企業経営上の重要な戦略のひとつと捉え、組織の活力や生産性を向上させる投資として考える取り組みのことです。

従業員を消耗するいわゆるブラック企業への批判が高まる昨今、雇用者を大切にしない組織は生き残れない時代となりました。その背景には、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少と国民医療費の増加、そしてそれに伴う深刻な人手不足の到来があります。企業が今後も成長を続けていくためには、優秀な人材の確保と、従業員が長く活き活きと働けられる環境の提供が、必要不可欠なのです。

東京商工会議所によれば、健康経営は「労務管理・労働安全対策の視点からの『法令遵守』『リスクマネジメント』の手法としても注目(同会議所webサイトより引用)」されています。
この記事では、そんな令和時代のトレンドである健康経営とブランディングの関係性について考察します。

<参考リンク>
健康経営とは |東京商工会議所 (tokyo-cci.or.jp)
健康経営(METI/経済産業省)

健康経営の指標と可視化

経済産業省は2014(平成26)年度から健康経営に取り組む企業の動きを可視化する目的で「健康経営銘柄」の選定を行っています。次いで2016(平成28)年度には「健康経営優良法人認定制度」を創設しました。
「健康経営銘柄」は東京証券取引所に上場している企業を対象に、経済産業省と東京証券取引所が選定する株式銘柄です。2022年度は32業種の50社が選定されました。

(図の出典:経済産業省webサイトより)
meigara2022sentei_flow.pdf (meti.go.jp)

選定にあたっては
健康経営に関するアンケート調査を実施
上位20%の企業の中から候補企業を選出
財務指標によるスクリーニング、加点評価、情報開示状況を評価
というプロセスを経ます。従業員の健康戦略だけでなくROEなど企業としての健全性も評価されることから、選定されれば株価の安定につながるなど株式取引上も大きなメリットが生じます。

一方「健康経営優良法人」は、東証一部または二部に未上場の法人や中小企業を対象とするものです。規模の大小に応じて「ホワイト500」と「ブライト500」に分かれ、「健康経営銘柄」と同じく3月9日に2022年度の発表が行われました。大規模、中小規模の法人合わせて全14554社が選ばれています。

(図の出典:経済産業省webサイトより)
chusho2022_ninteiyoken.pdf (meti.go.jp)

「健康経営優良法人」は大規模法人、中小規模法人の部門ごとに日本健康会議に申請、審査を経て認定を受けます。上掲の図表でわかるように多岐にわたる審査要件を伴いますので、認定を受けることで「従業員が健康になる」というだけではなく、企業経営そのものが「健康である」という評価を社会から受けることができます。

ブランディングにおける健康経営の視点

これら「健康経営銘柄」および「健康経営優良法人」の認定制度は、働く人々の健康を守るだけでなく推進する企業のブランディングにも大きく関係します。認定を受けることで得られるメリットは
・従業員の労働生産性が向上する
・自社への信頼感、帰属意識の高まりが期待できる
・心身の不健康が原因で起こる労働災害や不祥事を未然に防止できる
・社内コミュニケーションが活性化する
・外部取引先からの評価が高まり、結びつきが強固となる
・就職志望者からの評価が高まり、人材の確保につながる
・従業員家族からの信頼感が高まり、働きやすい環境が生まれる
・報道や講演依頼などにより知名度が向上する
などがあります。

過労やサービス残業、ワンオペ労働など従業員の心身の健康を軽視したことで、訴訟や炎上などの憂き目にあう企業は後を絶ちません。就職活動の学生に人気の企業も、ブラックな実態が明るみになると一転して敬遠されてしまいます。消費者による不買なども発生し、大きな不利益を被る結果となります。

逆に従業員の身体と心を健康に保つ努力を惜しまない企業は、明るく健全な企業風土を形成し、積極的で協力し合う文化が生まれます。
持続可能な社会の形成が大きな目標となっているいま、健康経営は令和時代に生きる企業にとって、必要不可欠なブランディングテーマのひとつとなのです。

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