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SDGsを広めたコトラー博士とは

SDGs

フィリップ・コトラー博士という偉人

SDGsとは?という話をご紹介する上で、歴史的転換点を作った権威がいます。

フィリップ・コトラー博士は皆さんご存知な世界的経済学者ですが、特に有名な著書は2010年に発表された「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」でしょう。コトラー博士はこの著書の中で、マーケティングが新しい時代に入ったと力説されていました。そのことに多くの経済人が影響を受けたことが、今日のSDGsの認知拡大に大きく貢献していると言えます。

では一体、その「マーケティング3.0」とは何なんでしょう?そしてそれがどうしてSDGsの認知拡大に貢献したのでしょうか?

マーケティング3.0とは何か

マーケティング3.0とは、マーケティングがヴァージョン3.0にヴァージョンアップしたということを示しています。

マーケティング1.0:製品中心のマーケティング(コンセプトはR&D)、マーケティング2.0:消費者志向のマーケティング(コンセプトは差別化)としており、これらは過去のマーケティングであると説いています。

そして、ヴァージョンアップしたマーケティング3.0とは、価値主導のマーケティング(コンセプトは価値)だと言われています。特筆すべきは、「価値こそが利益の源泉」であるということです。だからこそ企業は、すべてのステークホルダーに向けて一気通貫したビジョンを発信し、優れたコア・バリューを大切にすべきだと力説しています。

わかりにくいかも知れませんが、企業がステークホルダーに共感を得ることこそが大きな価値であり、かつてのマーケティング手法では醸成できないけれど、ソーシャル・メディア時代ならではの手法で、それは醸成できると説いているのです。つまり、企業のファンを作ることが、最も大事なマーケティングだと言っています。

SDGsを広めたコトラー博士

コトラー博士の名言に「本当に必要なのは、持続可能性は採算が取れるうえに一つの競争優位にもなるのだと企業に納得させることだ」という言葉があります。コトラー博士は2010年の著書において既に、CSRとマーケティングを融合させること(=コーズ・マーケティング)がマーケティング3.0時代の処方箋になる、といった趣旨の発言をしています。

しかもなんとこの時点で、SDGsの前身ともいえる「国連ミレニアム開発目標」を紹介して、これをコーズマーケティングに活用せよと説いているのです。まさに今、様々な企業が取り組んでいるSDGsへの動きを予言するかのような発言です。

その他にもYoutuberの隆盛を予言するような発言が盛りだくさんの「マーケティング3.0」はあたかも予言の書のような評価を得ているのです。

コトラー博士が予言したのか?コトラー博士に影響された経済人たちがSDGsの認知を広めたのかは定かではありませんが、いずれにしてもSDGsにとって大きな転換点を生み出した人物がコトラー博士であることは、どうやら確かなようです。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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