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ファンを増やす、より良い顧客体験のためのNPS改善法

ブランディング

企業やブランドに対してどのぐらい愛着を持っているかを数値化した指標であるNPS(ネットプロモータースコア)。
どのように向上させればいいのでしょうか。

1)お客様の声に真摯に耳を傾ける

まず顧客との通話記録を詳細に分析します。その後、聞き取りを行いお客様の電話が他の部門にどのぐらい転送されているか、またエスカレーション(上司への業務引継ぎ)されているかを調べます。NPSの大きなマイナスにつながるのは、ひとつの問題解決のために多くの転送やエスカレーションが行われていると顧客が感じた場合です。

できる限り自分の部門で顧客の課題を解決し、必要なシステムへのアクセスを提供できるように、現場を強化しましょう。
これにより、顧客に「一回限りで」解決策を提供する可能性が大幅に高まります。

2)挨拶と締めくくり

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、あなたの会社や所属課では、「いつもお世話になっております」「失礼いたします、ありがとうございました」とった挨拶やしめくくりをどの程度一貫していますか?
挨拶は顧客があなたの会社の感じる最初の印象となります。そのため、従業員内で電話が正しい挨拶からはじめられていることを確認してください。

従業員が顧客の履歴を確認できるようにすることで、顧客が何度も繰り返すことなく、通話をよりスムーズに処理できるようになります。
また、従業員は成長のため、顧客との電話がうまくいかなかった場合の対処方法を知る必要があります。
そして電話や問い合わせに対応したら、アドバイザーが肯定的でポジティブな内容で電話を切ることを確認します。
これは、顧客に良い印象を残すために大切な作業です。

3)スクリプトを確認

従業員がマニュアルを厳密に遵守すると、解決策よりも多くの問題を引き起こすことがあります。
状況に関係なく、マニュアルに固執しないで、常識に基づいて行動する自由を従業員に与えると、より良いNPSスコアを提供できます。
顧客の問題を解決していないにも関わらず、「本日は他に何かお手伝いできることはありますか」と質問された場合、不満を増大させる可能性があります。

4)フォローアップ

顧客への迅速なフォローアップによりNPSの増加を促進することができます。このクロージングにはいくつかの理由があります。

・カスタマーエクスペリエンスへの取り組みを示します
・個々の問題を解決します
・顧客ロイヤルティを引き下げる問題についての洞察を提供します

多くの場合、フィードバックを受け取ったことを聞くだけで、顧客の会社に対する関心度が向上します。
また、フォローアップの電話を使用して、お客様の問題について詳しく調べます。
これは、再発する可能性のある問題の根本原因を特定し、ソースでそれらを修正できるようにするのに役立ちます。

5)職場での士気を高める

自分の仕事に熱心な投資をしないと、ほとんどの従業員は模範的なサービスを維持するのも苦労することになり、NPSがずれてしまう可能性があります。

個人の意見が尊重され、その開発が重要であること、および上級従業員がチームとの関係を築くことが大切です。
そのために「今月の従業員」などの報酬プログラムや、優れたNPSを奨励するコンテストを利用します。
優れたパフォーマンスへの誇りは、常に仕事の基準を引き上げたり維持したりする動機になります。
これらのスキームは、従業員が可能な限り最高のサービスを提供するように継続的な励ましを提供し、それがNPSの向上につながります。

6)顧客の期待を超えることを主要目標

NPS自体に焦点を合わせるのではなく、顧客の期待を超えることをコールセンターの目標の一部にします。これを行うには、NPSを、顧客の期待と顧客が体験する経験との違いを測定する必要があります。

コンプライアンスに集中したり、通話時間を短縮したりするのではなく、従業員に前向きな驚きを与えてさらに一歩進んでもらうよう促します。これは顧客の期待を超え、より良いNPSスコアを達成するのに役立ちます。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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