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印象に残る新ビジネスのネーミングで押さえたい7つの要素

ブランディング

ビジネスの名前は、消費者の意識を引きつける役割を担ってきた。
そして、その後意識の中に留まることが出来れば効果はさらに高まる。記憶に残る印象深いネーミングが、ブランディングの成功の秘訣になるのだ。
そんな印象に残るネーミングのために押さえたい7つの要素を紹介する。

親密度

ビジネス名は、文字の特徴より親密度が記憶に残るために大きな役割を果たす。
親密度を高めるためにもっとも効果的なブランディングが、広告の繰り返しだ。目にする機会が多い名前は自然に親密度が高まり、それだけ人々の記憶に残る。
AT&Tは広告費に莫大な予算を割き、道路やバス、スマホ、テレビ広告で人々の記憶に名前を刷り込み、誰もが知る名前になっている。

リズム

詩がそうであるように、ビジネス名もリズムが人々の記憶に残るために重要な要素になる。
リズミカルなネーミングは一般的なテクニックで、特に消費者向けブランドが採用する。例えばReese s Pieces(リーシズピーシズ)、Lean Cuisine(リーンクイジーン)、Slim Jim(スリムジム)などだ。

不規則なスペリング

一般的なスペリングのCraftより、Kraftの方が印象強く感じないだろうか?
もしくはCrispy CreamとKrispy Kremeはどうだろう?研究によると、不規則なスペリングは記憶に残りやすいという。
前述のリズムと不規則なスペリングを取り入れたのが、Laffy Taffy(ラフィータフィー)、Mello Yello(メローイエロー)などだ。

オノマトペ

オノマトペとは、snap、crackle、pop、twitterなど音を表現した擬音語。
zipを取り入れたZipcar(ジップカー)などがそうだ。
Car2Goなど競合ブランドより、耳に残り使ってみたくなる名前に仕上がっている。Meow Mix(ミャオミックス)とPurina Cat Chow(プリナキャットチャウ)を比べてもそう感じる消費者は多いはずだ。
表現したい事を音で表現すると、印象深い名前になる傾向がある。

硬子音で始まる名前

音読の研究によると、硬子音(t、k、p、d、g、v)で始まるワードは印象に残るという。
例えばKraft FoodsからスピンオフしたMondelezは、Kraft Foodsより確実に覚えにくい。
親密度がKraft Foodsより低い事も影響しているが、Mondelezが柔子音mから始まることが要因だと研究で判明してる。

駄洒落

似た音の響きで別の意味を表現する言葉遊びを名前に取り入れてみてはどうだろう。
既に認知度の高い言葉の強烈なインパクトで、ビジネス名が持つ本来の役割とは別の効果が期待できる。
クイックサーチで、Bread Zeppelin(Led Zeppelin)、Wok This Way(Walk This Way)、Nin Com Soup(Nincompoop)が検索できる。

ブランドらしい名前を

インダストリーに既にある名前に似ているが、さらにブランドとしてふさわしい名前で人々に印象付けることもできる。
1998年のJournal of Marketingの記事『The Effects of Brand Name Suggestiveness on Advertising Recall』では、著者はEmporium TelevisionよりPicturePerfect Televisionsに方がふさわしく、覚えやすいと指摘する。
消費者の期待(予測)に応えることも、ネーミングで十分考慮したいポイントになる。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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