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成功に導く4つのスタートアップブランディングトレンド

ブランディング

オーディエンスのトレンドは、インタラクティビティ、パーソナライゼーション、抽象的なデザインに傾きつつある。
スタートアップビジネスのブランディングは、そのことを念頭に取り組まなければならない。

2010年代は、テックベースのスタートアップの時代だった。
UberやAirbnbなど、交通から観光業など主要な産業を脅かすスタートアップが誕生した。
確かにそれらの製品やサービスは革新的だったが、ビジネスを一つ上のレベルに押し上げたのは最先端のブランディングだった。
2020年代に入っても、過去10年間で台頭したスタートアップと同じく競争に勝ち抜くブランディングが要となる。

また、ミレニアル世代後半やジェネレーションZの若い世代が購買力を高めており、彼らの動向も重要になる。
以上のことを考慮しながら注目されるブランドを育てるため、スタートアップが追いかけるべき4つのトレンドを紹介する。

1.オーディエンスがコンテンツとエンゲージするためのインタラクティブ体験

伝統的なダイレクト広告は色あせる一方で、モダンなオーディエンスやカスタマーはテックベースの体験を求めている。
VR(仮想現実)やAR(拡張現実)といったテクノロジーは、オーディエンスに新たなブランド体験を提供する。
ブランドスペースに自ら新たな価値を見いだすブランドは最先端に見え、ミレニアル世代やZ世代の興味を引く。
BuzzFeedのインタラクティブクイズはソーシャルメディアで話題になり、オーディエンスのパーソナライゼーションに一役買っている。

2.抽象的なビジュアルでオーディエンスの目を引く

トレンディブランディングはサービスブランドのオファーとは違い、エモーショナルに価値観や崇高なアイデアに訴えかける。
モダンなブランドイメージはそんな変化を反映し、かつてより抽象的・空想的になっている。
そのためよりトレンディなスタートアップは、より大胆で折衷的、ポストモダンなイメージを利用し、ブランドの芸術的な視点をプロモートしている。

3.静的なアニメーションとムーブメントでエンゲージを高める

モダンなオーディエンスが静止画に興味を示さないことは、ソーシャルメディアでのGIF人気が証明している。
だがGIFはあまりにも使われ過ぎているためバックグラウンドノイズになりつつあり、オーディエンスを引き留める本来の目的が失われてきている。
その対策として最先端のブランドは、デジタルスペースのUIにアニメーションとムーブメントをこれまでとは違った視点で取り入れている。
ブランドは魅力的なアニメーションでオーディエンスとインタラクティブな体験を提供することで、もっとエンゲージを高めることができる。

4.アイキャッチなブランドネームでオーディエンスの興味をひく

スタートアップにとって、革新的な新製品やサービスだけで目立つことは難しい。
ビジネスの成功には、競争力があり選ばれるブランドを確立しなければならない。その最初のステップが、オーディエンスとブランドのつながりを作るネーミングだ。
ブランド名は、オーディエンスとブランドを容易につなげることができる一方、間違えれば見向きもされなくなる重要な要素だ。

ソーシャルメディアがカスタマーとブランド間のギャップを劇的に減らしてきた。
オーディエンスが求めているのは、よりパーソナリティに溢れ友だち感覚で結びつけるブランドだ。
スタートアップビジネスはは、これまでのように製品やサービスだけに関連付けたブランディングでは不十分となる。
ブランドの個性やミッション、起業家精神を訴えるなど、オーディエンスを意識したブランディングが必要になるのだ。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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