企業がCSVビジネスモデルに転換する方法

CSV

CSV(共有価値の創造)は、社会における企業の役割を進化させるコンセプトだ。

もしインド企業が社会や環境問題をビジネスと関係するものと捉え、そこからチャンスの可能性を見出すことができれば、ビジネスとして利益を生み出すだけでなく、社会をより住みやすい場所に変える大きな助けになるだろう。

まさに理想的な話だが、ハーバード大学のシニア研究員Mark Kramer氏は、このアプローチがインドの成長と進化をもたらすものとみている。2011年のハーバードレビューの記事で定義付けされたCSVのコンセプトは、Michael E PorterとMark R Kramer両教授が企業に成功するビジネスと同時に、社会を改善するためのシナジーやオーバーラップする箇所をみつけるようアドバイスしたものだった。

論理的には正しく聞こえるが、実行に移すためにはどうすべきかという、次のような疑問が持ち上がった。

疑問:既存の製品やマーケットの可能性をどのように見直すか?

社会問題や環境問題に対処する製品を開発し、新しい市場に参入することがCSVの基本コンセプトだ。また、製品開発と市場開拓が同時に実現されたとき、共有価値が生まれやすくなる。

例えば、複数のロケーションに店舗を展開する薬局があり、あるロケーションでは食料品店が不足しているとする。
もともとその薬局は食品を扱うつもりはなかったが、需要や食品へのニーズがあることを認識している。しかも、食料品店にリーチできないということは、コンシューマーが健康食品にアクセスする手段はほぼないといえる。栄養不足はその地域の社会問題に発展する可能性がある。CSVのコンセプトを適用すると、薬局が栄養の高い食品を販売することで、ビジネスとして成立すると共に、社会の改善に貢献できる。また、新たな市場も広がり、ビジネスの幅も広がるはずだ。

このようなケース以外にも、Mark Kramer氏はCSVの事例をシンプル化して紹介する。
特にインドなどの発展途上国の低所得者は、新しいマーケットとしての可能性を秘めるという。栄養価の高い食品や低脂肪、糖分の低い健康食品も、健康問題が社会問題になりつつある地域には、新マーケットとして成長が見込める。
また、バリューチェーンの省エネ化は環境問題の解決と共に、ビジネスチャンスがあるという。

これからは、地域コミュニティや社会問題を悪化させる一方で利益を生むビジネスモデルは衰退すると予測される。CSVのコンセプトのもと、ビジネス形態の変化が求められている時代が本格的に訪れようとしている。
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