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webサイトの信頼性を担保する必須の条件 -「EEAT」とは-

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情報の探索行動において、現代ではSNSやwebサイトで発信されている情報を参照せずにいることはもはや不可能です。ネットが発達する以前は、何かを調べたり他人の意見を参照したりするには、既存の紙媒体を頼るか、実際に自分で見聞きするしかありませんでしたが、今では自ら行動を起こさずともPCやスマートフォンの検索窓にキーワードを打ち込むだけで、膨大な情報が労せず手に入ります。
しかしその一方で、ネットにあふれている情報は玉石混交です。中には情報ソースが不明確であったり、根拠に乏しいものも混在します。

ネット社会と言われる現在、画面上に表示されている情報が十分に信頼できるものなのか、正確なものと判断できるのか、を見極めることは非常に重要な意味を持ちます。
最大手の検索エンジンを提供するGoogleもその重要性を認識しており、検索エンジンに表示する情報見極めの指標としているのが、この記事で解説する「EEAT」です。

EEATを構成する4つの要素

EEATとは、webサイトの有用性を評価する目的でGoogleが「検索品質評価ガイドライン」に示している4つの評価基準軸のことです。2022年12月以前は「EAT」と呼ばれていましたが、同ガイドラインの内容更新を受けて新たな要素”Experience”が加えられ、現在の「EEAT」となりました。
※出典:searchqualityevaluatorguidelines.pdf (googleusercontent.com)

EEATの中身は、以下の4つの要素により構成されます。現在のところ日本語化されたGoogleの公式なEEATに関する文書は発表されていませんが、上記出典に記された内容を要約すると
Experience(経験)……十分に蓄積された実際の経験に裏付けられていること
Expertise(専門性)……その領域において必要な専門的知識・見識を備えていること
Authoritativeness(権威性)……その領域における地位、論考、レベルなどが高い水準にあることを、客観的に検証できること
Trustworthiness(信頼性)……上記EEAの総合的見地で一定の水準を担保し、かつwebサイトにおける十分な配慮がなされていること
になります。 
これら4要素の頭文字をつなげて“EEAT”と称し、通常「イーイーエーティ」と発音します。
では、順に解説していきましょう。

Experience(経験)

あなたがある商品の購入を検討していると仮定し、参照できるレビューをwebサイトで探索しているとしましょう。そこに表示されているコメントが、実際にその商品を購入し、使用した経験のあるユーザーが書いたものかそうでないかは、参考にできる程度がまったく違うものになるはずです。 あるいは、新しい家電製品を毎年10種類以上購入するガジェット好きのレビューと、8年ぶりに家電を買った人によるコメントでは、掃除機を買うにあたって信頼できそうなのはどちらでしょうか。
これについてGoogleは、「コンテンツ作成者による直接の経験、または人生経験」と定義しています。

Expertise(専門性)

では、家電に関して十分なエキスパート性を発揮するその人物が、あるイタリア料理店に関する評価をコメントしていたらどうでしょう。その評価は参考になるでしょうか。この場合、家電に関する豊富な経験・バックボーンはほとんど影響しません。イタリア料理店についてのレビューは、料理や食材・外食といった領域における専門性こそが頼りになります。
この点においてGoogleは、「トピックが異なれば信頼できる専門知識のレベルや種類が異なる」「そのトピックに関して必要な知識またはスキルをどの程度持っているか」が重要である、と示唆しています。

Authoritativeness(権威性)

「権威」というと、ある分野におけるオーソリティであることを示す「資格」や「肩書」のようなものを連想します。もちろん、そうした客観的に権威を裏付けるものがあるのに越したことはありません。
しかし、Googleはこの権威性について「コンテンツ作成者またはそのWebサイトが、頼りになる情報源としてどの程度知られているか」ということを一つの基準としているようです。
例えば「パスポートに関する、ユニークで公式、かつ信頼できる情報源」は、「パスポートを取得するための政府公式ページ」にほかなりません。他の誰よりも、パスポートを発行する主体が発する情報が最も権威あるもの、というわけです。
そのため、webコンテンツに示されている参照URLは、こうした政府や自治体など公共機関が発する一次情報である場合が多く見られます。
次に新聞社や出版社などの報道メディア、当該する領域の専門調査機関による発表資料、などが権威の裏付けとされています。専門家として社会に十分認知されている人物や機関などのコメントも重視されます。
逆に、情報量が多くても検証性や根拠に欠けるWikipedia(ウィキペディア)の掲載情報は、権威が高いとは判断されません。

Trustworthiness(信頼性)

EEATの4要素のうち、最も重要で中心的な概念は「信頼性」だ、とGoogleは位置づけています。
Googleのガイドラインによれば、信頼性“T”は「そのwebサイトがどの程度正確か、そして正直で安全か」を測る尺度であり、基準を満たす種類と量はwebサイトによって異なるとされています。
例えばオンラインストアの場合は、安全にオンライン支払いができるシステムと、信頼できる顧客サービスが必要になります。さらに製品レビューに虚偽がないこと、レビューを読んだ人が購入に際して十分参考にできるよう記述されていること、などが求められます。
すなわちExperience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)のトライアングルがwebサイトのベーシックな信頼性を担保し、さらにセキュリティやシステムの堅牢性といった、目的ごとに異なる必要十分条件を満たすことでTrustworthiness(信頼性)が形成される、というわけです。
Googleは「どれほど経験豊富で専門性、権威があるように見えたとしても、そのサイトが金融詐欺サイトであったならまったく信頼できない」と書いています。当たり前ですね。もっとも、詐欺師が自分のビジネスに参考にするのであれば、それはEEATを備えた完璧なサイトといえるでしょう。

EEATの判断の仕方

searchqualityevaluatorguidelines.pdf (googleusercontent.com)より抜粋

ほとんどのwebサイトには、そのコンテンツ作成者の「プロフィール」「会社概要」「運営者について」などといった種類の情報が付属しています。ECサイトであれば「特定商取引法に基づく表示」や「プライバシーポリシー」が用意されています。これらがしっかり掲出されているかどうか、そして内容を十分検証することが、EEATの判断軸となります。
逆に、コンテンツを制作しwebサイトに掲載する立場に立ったときには、EEATの観点に関する正当性や、十分な情報提供について意識しなくてはなりません。 そしてそのWebサイトやコンテンツ作成者に対し、付与されたコメントやレビュー、リンク先、評判について目を配り、掲載している情報の鮮度にも注意する必要があります。
情報化社会では情報の更新速度が加速しています。古くなった情報を掲載し続けていると、信頼性が低下します。

もうひとつ、判断において重要な要素があります。それは「直接的な利害関係の有無」です。
十分な経験、専門性、権威性、そして信頼性を備えていることを客観的に示す指標があることは大切ですが、その指標を「金銭や対価を支払って手に入れている」と発覚した場合、信頼性が極端に損なわれる危険性があるのです。
例えば、ある商品に対するSNSやYouTubeの評判が非常に良いものだったとします。しかし、実はそれが良いコメントをお金で買ったもの、あるいはステルスマーケティングであったことがわかった場合、信頼性は地に落ちます。そこまでではないにしても、「私たちの製品はこれほど素晴らしい」という自画自賛も、あまり有効に働きません。それを実証する客観的な定性的・定量的データが求められます。

まとめ

webサイトにはすでに膨大な情報がストックされ、さらに日々更新され、増え続けています。
その中でGoogleが指標としている、真に役立つwebサイトを見極めるための4要素、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、そしてTrustworthiness(信頼性)は、今後ますます注目されていくことでしょう。

特に、企業・個人・団体にかかわらず情報を発信しようとする側は、この4つの要素に配慮しなければ、有用な情報コンテンツと見なされなくなるばかりか、SEOの面でも価値が低下し、検索上位に表示されにくくなってしまいます。
逆に言えば、GoogleによってEEATレベルが評価され「信頼に足る」webサイトだと判断されれば、検索結果の上位に表示されていく可能性が強まるのです。 サイトの運営にあたり十分に裏付けのある役立つコンテンツを蓄積していくことでアクセスが増え、SEO価値が向上し、サイトに対する信頼性が一層増すという、プラスのサイクルが回るわけです。
webコンテンツを作成する際にはどうぞEEATを意識的に活用しながら、広く社会に役立つ有益な情報の発信を心がけていきましょう。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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