オウンドメディア

オウンドメディアマーケティングを始める前の重要な質問

カスタムマガジンやニュースレター、そしてeニュースレターやウェブのコンテンツポータルを開始するためのハードルは日に日に高まっている。ターゲットとして設定する購読者、そして彼らのニーズや欲求、または現状把握などについて、多岐に渡る深い理解度が求められるからだ。

あなたがこれから始めようとするオウンドメディアマーケティングを成功に導くために、いくつかのシンプルな質問を用意した。

■エンドユーザーをどのように感じさせたいか?

■コンテンツからどのような効果を得たいか?

■コンテンツにどのような働きをさせたいか?
もしあなたがターゲットに対し明確な理解をもっており、しかもオウンドメディアマーケティングを始める目的を認識しているのであれば、答えは簡単である。

■どのようなトーンが適切か?
エンターテインメントやプロフェッショナル、もしくはテクニカルやエモーショナルか? トーンを決めることで、コンテンツとデザインの方向性が定まる。

■キャンペーンからなにを期待するか?
現実を直視するときではあるが、組織としてチャレンジをするときでもある。

■必須の要素はなにか?
キャンペーンに欠かせないことを確認する。年配の管理者はこの点で重要な役割を果たすべきである。

■最も適切なメディアはなにか?
これは常に最後の質問となる。カスタムパブリッシングやオウンドメディアマーケティングのプロジェクトで起こりやすい失敗が、 「マガジンがいいのではないか」、「eニュースレターは素晴らしいアイデアだ」との上司の声に引きずられることだ。 もう一度、すべての質問を繰り返してみよう。もっとも適切なメディアが見つかるはずだ。

オウンドメディアマーケティングを取り巻く誤解

全国各地で講演をしていると、オウンドメディアマーケティングを取り巻く誤解が根強く存在していることを痛感する。その代表的な誤解を、いくつか紹介しよう。

自分のクライアントはオンラインコンテンツに無関心だろう

最も良く聞こえてくる発言である。年配のマーケッターに、このような考えを持つ傾向がある。ターゲットとするCEOの役職にある人たちは、ソーシャルメディアや検索エンジンを利用しないだろうという思い込みがあるようだ。Googleサーチによると、消費者が購買を決定する前に10以上のソースから情報を得ている。それ以外にも、6割以上の経営者がブログの閲覧、オンライン動画の視聴などのコンテンツに触れているとのデータがあることから、このことが間違いであると断言できる。

コンテンツ作成の時間をとれない

オウンドメディアマーケティングとは、情報へ投資することでもある。例えば、3年前にブログの1記事のために作成した、ソーシャルメディア戦略に関するトピックがある。その記事は、今でも一日300回閲覧されており、そこからビジネスの話が舞い込むこともある。コンテンツを作る前に、短絡的な考え方をすべきではない。オウンドメディアマーケティングのROI(投資対効果)は、長期的な継続の結果現れてくるものなのだ。

コンテンツはいらない、ソーシャルメディアだけで充分

既にコミュニティの形成に成功しているブランドであれば、これからコミュニティを作ろうとしているブランドと比較し、それほど多くのオリジナルコンテンツの発信を必要としないだろう。しかし、ソーシャルメディアで話題になったりシェアされたりするには、必ず人々から注目されるコンテンツを発信しなければならない。コンテンツが火だとしたら、ソーシャルメディアはガソリンである。火がないところに煙は立たないのだ。

ブログだけで充分

今日では、ブログはボールゲームに参加するためのチケットでしかない。B2B企業の65%がブログを書いている。あなたの属する産業でリーダー的存在になるためには、ブログだけでは不十分なのだ。さまざまなチャネルを通じ、ストーリーやアイデアを届けなければならない。たんぽぽの綿毛が、さまざまな方向へ飛んでいくように。例えばEブックをメインのコンテンツに、SlideShare、ポッドキャスト、ブログ、ニュースリリース、Twitter、Facebook、LinkedInなどのチャネルへの展開が考えられる。

ベテランのマーケッターでさえ、以上のような誤解を持っていることが珍しくない。そこにCCO(チーフ・コンテンツ・オフィサー)の役割が生じる。組織内の誤った固定観念を丁寧に解き、正しいオウンドメディアマーケティングを施策できる方向に導く人材が求められている。

Forrester社の調査によると、ほとんどのマーケッターがウェブへの投資資金を増額したいと考えている。現在20-30%の資金をオンラインに投資しているシーメンスも同様である。この比率の高さを、驚きと共に強調する。同氏によるとシーメンスがオンラインに参入したのは、ほんの数年前であるためだ。

シーメンスは自身を信頼性の高いオンラインのオピニオンリーダーと位置付け、閲覧者からの反応を重視している。

現在実施中のキャンペーンでは、オンラインが最も重要な要素となっている。

シーメンス初のプリントとオンラインを統合した大規模なキャンペーンである Siemens Answersキャンペーンでは、プリント、オンラインメディア、サーチ、オンラインPR、ソーシャルメディアをSiemens Answersのマイクロサイトに詰め込んだ。

活動の評価は、オンラインのユーザーからの反応を参考にしている。

オンラインコンテンツを手掛けるにあたり、伝統的な主流メディアを重点的に利用した。

技術・工業系の意思決定者の9割がオンラインでサプライヤーを探しており、シーメンスはその重大性を認識している。

将来的にフォーカスすることとして、双方向コミュニケーションの実現である。同氏によると、現在行われているのは一方的なコミュニケーションである。

興味深い発言−オウンドメディアマーケティングでは小さな変化が、大きなビジネスの成果に結びつく(取引の5%がオンラインに移行したのがひとつの例である)。

オウンドメディアマーケティングの効果を高めるためにできること

オウンドメディアマーケティングの調査をしていると、様々な興味深い統計を発見することがある。その中で最も興味深いのが、オウンドメディアマーケティングの効果に対する以下の意識調査である。
BtoBマーケッターの約7割が、ソーシャルメディアによるマーケティングの効果に懐疑的である。ブログの効果を感じられないのは6割。動画に対しては55%のマーケッターが、効果は低いと感じている。しかし、それは本当に発信ツールに問題があるのだろうか?

次に以下のグラフを紹介する。マーケッターが考える、オウンドメディアマーケティングで最も重視するポイントだ。
有益なコンテンツの作成が、36%で最も比率が高いのは当然だろう。

改めて最初のチャートを見てみよう。ソーシャルメディアを使ったマーケティングにおいて、多くのマーケッターが顧客の要望を捉えきれていないのが現状のようである。

その原因として、次のような問題があることに気付いて欲しい。
  • 企業は、ネットユーザーがどのような情報を求めているのかが分からない。
  • ソーシャルメディアを通じて発信するコンテンツの内容が、ほとんどの場合自社についての情報に偏っている。
そのような現状なので、マーケッターたちはユーザーから支持されるコンテンツを作成するために、日々頭を悩ませている。

だが、ネットユーザーの大部分が、企業の商品やサービス情報を必要としていないのが現実だ。

求めているのは、ユーザーの生活にインパクトを与えるような情報である。

そのようなコンテンツを提供できたとき、オウンドメディアマーケティングの効果が実感できるだろう。

高いレベルのオウンドメディアマーケティングに必要な6ステップ

アメリカ最大のコンテンツ会議、Web Content2010で行ったプレゼンテーションを紹介しよう。 まず、自社の評価を高めるために何ができるか考えてみよう。目指すべき自社ブランドのイメージとは:
  • 上品でシンプル
  • クリスタルのような透明性
  • 湧き出るインスピレーション
  • ブレない立ち位置をもつ
高いレベルのオウンドメディアマーケティング戦略に必要とされる、4つのポイントと同じであると気付いただろうか。オウンドメディアマーケティングが目指すべきは:
  • 上品でシンプル
  • クリスタルのような透明性
  • 湧き出るインスピレーション
  • ブレない立ち位置をもつ
「競合他社と同じ内容のコンテンツの中で、より多くの顧客を得るためには何ができるか?」− このような質問を頻繁に受ける。 そもそも考え方に問題があるのだ。 オウンドメディアマーケティングとは何かを売ることではなく、どのような立ち位置をとるかが重要になる。例えばサウスウエスト航空の場合、航空券の販売が目的ではなく、誰であれ乗客になる資格があるとの立場でコンテンツを作成している。 高いレベルの目標が決まれば、次の6ステップを試してみよう。

1.自分自身のカテゴリーを確立する

他とは一味違ったストーリーを語るにはどうすればよいだろう?新たな用語を作ることも必要になる。例えばオウンドメディアマーケティングのような。

2.人と触れ合う

キリストが多くの人々と出会うことで信者を獲得したように、あなたも多くの人々と触れ合う必要がある。顧客が集うウェブを探し出し、会話に参加しよう。

3.人を招く

あなたのウェブサイトに人を招くことで、それ自体をコンテンツとして育てるのだ。例えばブログのゲスト記事や、Q&Aなどがある。

4.社員をウェブの人気者に育てる

社員のウェブへの参加は欠かせない。社員はマーケティングコンテンツの、最高の素材なのだ。彼らを積極的に参加させよう。

5.自分の代わりを探す

ただの参加者ではなく、高いレベルのオウンドメディアマーケティング戦略を理解し、他の社員を巻き込みながら実践できる人物を見つけよう。

6.コンテンツの質にこだわる

顧客が選択できるコンテンツは数え切れないほど存在する。その中で選ばれるためには、常に高い質のものを提供しなければならない。そうすることで、あなたのブランドストーリーが人々に浸透していくのだ。

オウンドメディアマーケティングに活かせるバイヤーリサーチ、7つの方法とは?

Googleで検索すれば、バイヤーリサーチの重要性を説くサイトがいくつもあることに気付く。だが、誰もその方法について教えてはくれない。まず頭に浮かぶ疑問は、
  • 何について調べるべきか?
  • リソースはどこで得られるか?
の2つだろう。 リサーチプロジェクトで重要になるのが情報の量と質のバランス、そして客観的なテストで得られる確かなデータである。バイヤーリサーチの目的は、ある特定グループの統計的な傾向を理解することだけではない。バイヤー個々の微妙な心の動きを捉えることも、また必要なのだ。 バイヤーを知る必要性を感じているが、何から始めればよいか分からない人のために、簡単な7つのポイントを紹介する。オンラインだけでなくオフラインでも、また資金を要するものやそうでないものもあるので、是非参考にして欲しい。

既存の顧客にインタビューをする

この有効性は明らかだろう。だが、どれだけの人が実践できているか?当然既存の顧客はあなたから製品やサービスを購入しており、コンタクトも可能である。完璧なリソースではないか。彼らにインタビューすることは、単に購買決定に至るプロセスを読み解くだけでなく、ケーススタディのコンテンツを集められる最高の機会となるのだ。

テストの実施

コンテンツのテストは徐々に手法が確立されてきており、かつて無いほど容易になっている。見込み客に対しそのコンテンツが有効なのか、そうでないのかを診断してくれる。メッセージの内容だけでなく、更新頻度やヘッドライン、そしてメディアの種類もテストの対象だ。どのコンテンツフォーマットが最も有効なのかも調査してみよう。

プログレッシブプロファイリングの実施

あなたのサイトを訪問した見込みバイヤーに対し、繰り返しデータ収集と解析をおこなっているだろうか?リードに首尾一貫した有益なコンテンツを提供するため、多くの企業がマーケティングオートメーション技術を採用している。しかし一歩先を行く企業は、“プログレッシブプロファイリング”を採用し、何度も繰り返し見込み客の情報収集をしている。毎回訪問する度に見込み客は、いくつかの情報を残している。それは彼らにとって、生活向上のために欠かせない情報なのだ。それらのデータを分析、利用することで、最高のコンテンツを作成することができる。

ウェブを分析する

あなたのウェブアナリティクスを通じ、大量の情報にアクセスすることができる。しかしどのようにデータを利用して良いか分からないときは、次の質問に答えてみよう。
  • 訪問者の行動にはパターンがあるか?
  • 彼らはどのサイトから訪問してきたか?
  • サイトに滞在中、どのリンク先に移動するか?
  • サイトの滞在時間は?
  • 最も人気のフォーマットは?
  • 訪問者の行動パターンから、彼らが購買プロセスのどの段階にいるのかが分かるか?

ライバルから学ぶ

バイヤーが豊富な情報にアクセス可能になったのと同様、売る側もあらゆる情報を容易に入手できる時代である。ライバル企業が発信するリサーチやケーススタディを評価することは、バイヤーについて更に詳しく理解するために有効な手段である。何故バイヤーがあなたではなく、ライバル企業を選んだのかを知るのは過酷な作業だが、ライバルを追い越すためには避けられないことなのだ。

ソーシャルメディアの活用

メジャーなソーシャルメディアより、あなたが属する産業に特化したソーシャルメディアを活用しよう。そこで見込み客の貴重な意見に耳を傾けよう。うまくいけば、契約に結びつけるチャンスが転がっている。バイヤーが日々どのような問題を抱えているのか、生の声を聞くことができるのはとても貴重な機会だ。

イベントに出かける

誰もが思いつくアドバイスかもしれないが、十分行動に反映されているとは思えない。イベントでは、見込み客から情報を得る様々な方法がある。
  • 見込み客と積極的に会話を交わす
  • プレゼンテーションやパネルディスカッションで情報を集める。質疑応答の中にも貴重な情報が隠されている
  • 見込み客が利用している技術、ツールを知る
  • ライバルのイベントでの活動を注視する
あなたなら、他に何をリストに加えるだろう?