2〜3年でIoTのスタンダード化を狙うBoschの戦略

IoT

DIYや電動工具に馴染みのある人にとって、Boschは身近なブランドだ。
だが、コンシューマー向けブランドとしての立ち位置が、徐々に変わりつつある。Boschはセンサーやクラウドサービス提供によるIoTへの関りだけでなく、CiscoやDell、 IBMなどIoTスペースで最もパワフルで重要な企業に名を連ねるまでになった。
2016年、BoschのCEO、Volkmar Denner氏は「Bosch発のあらゆるコネクテッドワールドのエースカードを切る」と宣言している。

IoTマーケットのスピード化を進めるパートナー関係

かといって、ひとつの企業がIoTの世界で孤島として生きては行けない。
ビジネス間でもライバル関係を超え、マスコネクティビティを次のレベルにするため、コラボレーションが一般化しつつある。Boschパワーツールのモバイル/IoT代表Eli Share氏は、「IoTソリューションにおいてBoschのユーザーセグメントは非常に多様化しており、DIYと製造や建築では大きく異なる。Boschにとってそれらすべてをオープンスタンダードとして見るのは初めてのことだ。
ソリューションの提供だけでなく、アーリーアダプターの取り込みも積極的に進める」とコラボレーションの重要性を説く。

2〜3年でインダストリアルインターネットがメインストリームに

Share氏は、カスタマー体験の改善と生産性向上の担い手としてのIoTソリューションを予測する。
そして、Industry4.0を主導するIoTにおいて、Boschがカスタマーとインダストリーのソリューションをリードする資格があるが、ケーススタディに不足しているという。
その理由を次のように説明する。「いまだに多くの産業が、遺産システム上に築かれている。企業は変化を恐れているようだ。彼らは自分たちの進むべき道が見えているが、いざ実行の段階になると、多大な投資が必要だとか、導入コストが高いだとか言い訳をする。サクセスストーリーは用意されているがケーススタディにまでに至らないのだ」。だがShare氏は、Boschのパワーツールは長期的なROI(投資対効果)を生む実証を蓄積していると、自信を持って語る。「パワーツール製造ラインには、リアルタイムでデータを収集し、即座に適応するセルを導入している」。だが、このようなケーススタディは大きなインパクトを証明する一方で、アプリケーションの導入の狭さやコストの高さなどの問題もあるという。

Boschはさらに実証を進め、IoT導入の間違いが起こらないアプリケーションの開発を目指す。2〜3年をかけアプリケーションの適用範囲を広げ、IoTのスタンダードを築こうとしているBoschの活動に、今後も注目したい。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あなたのおすすめ記事

IoTのおすすめ記事