ソーシャルメディアをブランディングに活かす方法

ブランディング

ソーシャルメディアはもはや、現代人の日常生活になくてはならない存在になった。これまでは祖父母世代が、Facebookに自分たちのプロファイルを掲載することはほとんどなかった。しかし、全世代に浸透しつつあるソーシャルメディアは、ターゲットとするデモグラフィックスから可能性の制限を取り除こうとしている。ソーシャルメディアのユーザーは増え続け、リーチの可能性も拡大し続けている。

ソーシャルメディアマーケティングの領域はコンテンツの変化に左右され、それはソーシャルメディアを取り巻く景色も同じことだ。成功するオンラインブランディングとは競争力のあるアイデアだけでなく、さまざまな要因の変化にどれだけ適応できるかにかかっている。ブランドが目新しいダイナミズムを持たなければ、新規ユーザーだけでなく既存のユーザーでさえブランドコンテンツに目を向けることはないだろう。そのため、ソーシャルメディア間にあるわずかな違いや特徴を理解することが、オンラインブランディングの成功につながる。では、どのような視点からソーシャルメディアと付き合うことが必要なのかをみていこう。

eコマースとソーシャルメディアの融合

 オンラインショッピングやeコマースをソーシャルメディアに取り入れる試みは、長く実践されてきた。そしてついに、メインストリームとして適用されるレベルになってきた。ユーザーはスマートフォンやタブレットで買い物をする習慣が身につき始めており、これまでのアプリやソフトウェアなどのデジタルアイテム以外にも範囲は広がりつつある。 

 ウェブベースの販売資材はセールスとエンゲージメント、どちらにも寄与する。ブランドTシャツの販売が、eコマースをソーシャルメディアに統合した典型的な例になる。Twitterに“buy”ボタンを挿入するなど、eコマースとソーシャルメディアの本格的な融合の流れは今後も変わらないだろう。

アジリティはもはやオプションではない

 承認やコマンドの連続処理を、パソコンの前でじっと待つ時代は終わった。ソーシャルメディアにおけるスピードとは、関連イベントに対するマーケッターによる迅速なレスポンスや行動を意味する。その状況を整えるため、上司やマネージャーはマーケッターを信頼し、イベントやアジリティ、つまりマーケティングキャンペーンと同時進行の機敏な対応を任せる必要がある。

コンテンツはキング

コンテンツはキングであり、しかも長寿命だ。コンテンツマーケティングはオンラインマーケティングの重要なパートとして長年存在し続け、しかもその価値は益々高まっている。オンライン広告の世界で仕事をする者にとって、もはやコンテンツマーケティングを避けることはできなくなったのだ。コンテンツのタイプにはブログ投稿、動画、イメージ、インフォグラフィクス、ソーシャルメディア投稿などさまざまだ。オーディエンスに感銘を与えるコンテンツは、彼らのソーシャルメディアで紹介され、そこから拡散する範囲は無限に広がる。やはりソーシャルメディアにおいても、オーディエンスに広く受け入れられるコンテンツがキングであり、最もマーケッターが重視すべきマーケティングコンポーネントになる。

ドナルド・トランプ氏から学ぶソーシャルメディア活用法

 次期米国大統領ドナルド・トランプ氏は2016年11月、60 Minutesで次のように述べた。「ソーシャルメディアはコミュニケーションを築く素晴らしいフォームだ。選挙後に手放すというつもりはない。昨日も10万人の意見を拾った。好きな意見ばかりではないが、国民の本当の声がそこにある」。大統領選を助ける信頼できるツールとしてのソーシャルメディアという見方は、おそらく正しいのだろう。

 実際にトランプ氏は、ソーシャルメディアを効果的に活用した。彼の視点で真実と思うことを、既存メディアを介することなくオーディエンスに伝えることに成功したのだ。彼の“そのままを伝える”という衝動が、大統領選勝利に大きく寄与したようだ。起業家や新規ブランドが、トランプ氏のソーシャルメディア戦術から学ぶべきことのいくつかを紹介したい。

ブランドは主体的に目立つことができる

 ドナルド・トランプ氏が普通の人たちから注目を集めたように、あなたのブランドも同じように目立つことが可能だ。もしネガティブな報道や、顧客からの不当な低評価を受けた場合、透明性のあるダメージコントロールで状況を変える必要がある。ソーシャルメディアを活用することで、ブランドは本当のカラーを出すことができる。ブランドとしての態度を反映した行動をとり、不当なバッシングを避けるようにしたい。

支出をセーブする

 トランプ氏の選挙キャンペーンコストは、ヒラリー・クリントン氏よりかなり低く抑えることができた。ソーシャルメディアの活用が、コスト削減を後押ししたのは間違いない。ブランドもソーシャルメディアでタイムリーに、一貫した有益な情報を発信し続けることで、コストを抑えながらオーディエンスのエンゲージにつなげることができる。

 例えばJetBlueは、オンラインでカスタマーからの質問をタイムリーに、そしてフレンドリーに対応することで有名だ。この戦術は口コミ広告に共通するもので、マーケティングコストの低減につながる。

ソーシャルメディアの指標に注意する

 ソーシャルメディアの活動がトランプ氏の勝利を示唆したように、ソーシャルメディアのプラットフォームはブランドのパフォーマンスを可視化する。トランプ氏の選挙キャンペーンは象徴的で、トランプ氏の名前がGoogle検索や、Twitter、Facebookのメンションのトップになったのだ。クリントン氏はトランプ氏の3分の1にも及ばなかったという。Googleトレンドによると、大方の予想に反してソーシャルメディアの指標がリアルな選挙結果を示したという。

 ブランドやマーケッターにとって政治的に支持するかしないかは関係なく、変化と進化の激しいソーシャルマーケティングが示す事実に基づいたレッスンから学ぶことが重要なのだ。

最新データによると、米国人の86%がインターネットを活用しているという。そしてソーシャルメディアは、あなたのビジネスとカスタマーを結ぶ、最もコスト対効果の高いツールとなる。
では、ソーシャルメディアでブランドのリーチを高める方法とは何か?
今回の記事では、ソーシャルメディアを活用することで新規顧客を増やし、ビジネスを強固にする方法を見ていきたい。

GoogleとFacebookのビジビリティを確保する

最も基本的な対応として、最大の検索エンジンとソーシャルメディアサイトのGoogleとFacebookでのビジネスプレゼンスは不可欠だ。
ビジネスを立ち上げてしばらく経っている場合、既にGoogleリスティングを確保しているかもしれないが、リスティングのクレームも必要になる、Googleリスティングへのクレームにより、ビジネス時間やコンタクト情報が正しさを確認でき、レビューに対するレスポンスも可能になる。

あなた自身のソーシャルメディアアカウントを持つ

ソーシャルメディアを学習するベストな方法は、あなたのビジネスアカウントを開設することだ。
既に自身のLinkedIn、Twitter、Facebookページのアカウントを持っていれば、それぞれのプラットフォームのマーケットの違いに気づいているかもしれない。それでも多くの企業が、すべてのページに同じブランドメッセージを掲載するため、オーディエンスから不審がられるという失敗を繰り返している。
ソーシャルメディアマーケティングを成功させているブランドが、どのようにアカウントを扱っているのかを見て参考にしてほしい。

ソーシャルメディアプレゼンスを多様化する

ソーシャルメディアは常に変わり続けている。だが、複数のサイトでプレゼンスを持つことのアドバンテージは昔から変わらない。個々のソーシャルメディアサイトもまた、数年ごとに変化しており、Twitterは今その変わり目に立っている。

ソーシャルメディアのプロファイルはプラットフォーム間で使用可能だが、それぞれのサイトには、それぞれのユニークな利点がある。例えばYouTubeではページを作成し、いくつかのビデオをアップデートすれば、検索ランキングに好影響を与える。 

デモグラフィックのターゲットを選ぶ

女性のカスタマーから注目されたい場合、80%のユーザーが女性のPinterestがおすすめだ。一方でLinkedInはB2B向けプロモーションに適しており、プロフェッショナルのクライアントにリーチできる。ソーシャルメディアのプラットフォームの特徴に応じた、ターゲット層のカスタマーを狙おう。

ビジネスへのインパクトを最大化するためには、ソーシャルメディアは複雑なフィールドかもしれない。
だが最初のステップとして、ソーシャルメディアにあなたのリスティングとプレゼンスのアップロードをすることは、ソーシャルメディアの経験が浅くても可能なため、確実に実践したい。
ソーシャルプラットフォームのすべてのページをできる範囲で最適化し、経験を重ねることで、効果の高い手法へのレベルアップを目指そう。

ハーレーダビッドソンがソーシャルメディアで若者の取り込みを狙う

ハーレーダビッドソンのオーストラリアとニュージーランドが、ミレニアル世代の取り込みを目的にソーシャルメディアキャンペーンを開始した。

キャンペーン

ハーレーダビッドソンは、303 MullenloweとInstagramと協力して、“その道はどこに向かう?”に続いて、“海が呼ぶとき”、“アウトドアが呼ぶとき”、“空腹が呼ぶとき”のスローガンを元にした3人のオーストラリア人イラストレーターの作品をプロモートするキャンペーンを行った。
イラストレーションを使う狙いは、オーストラリアの道を祝福するとともに、どのようなニーズがあるのかを示すことだという。キャンペーンでフォーカスしたのは製品の特長より、ブランドそのものだった。

 ハーレーダビッドソンはこれまで、十分な所得があり洗練された年配世代をターゲットにしてきた。このブランドポジショニングは今でも健在で、社内向けのステートメントは“マッチョな男性のために、ラウドで大きなオートバイを作れる唯一のメーカー”としている。しかし新しい戦略では、新しいステートメントを作る必要がありそうだ。

ソーシャルメディアのメリット

ハーレーダビッドソンはInstagramとFacebookを活用するにあたり、ハッシュタグ#roadofimaginationでビジターからロードがどこにつながるかについてのストーリーを募集し、優秀なストーリーにはサイン入りオリジナルアートワークを賞品として準備した。
キャンペーンの3つのトピックは、Instagramのターゲットオーディエンス分析から導き出されたもので、ミレニアル世代に馴染みのある3つのエリアを強調している。

ブランドを築く

ハーレーダビッドソンのネームバリューとブランドの評判をキャンペーンに活用するだけでなく、新しいマーケットをターゲットにすることで、ブランドのリーチを広げようといている。
ハーレーダビッドソンのオーストラリア・ニュージーランドの広告担当代表David Turney氏は、「伝統あるブランドとして、ハーレーダビッドソンは本物であることと個性を象徴する。私たちが今していることは、フリーダムのスピリッツをアーティストのユニークなスタイルを通じて、普段オートバイに関係ない人たちへ表現する試みだ」と述べる。

正しい戦略か?

正しいにしろそうでないにしろ、今までとは違う新たな戦略に間違いない。
伝統的なプロモーション手段に頼ってきたハーレーダビッドソンにとって、成長著しいソーシャルメディアへの移行は大きなチャンスを意味する。
伝統的なブランドにとって、変化はいつも批判にさらされる。確かにブランドメッセージ戦略としては、一貫性に欠ける部分もある。
だが、新しいマーケットへの参入は、ソーシャルメディアなしでは難しい時代になったのも事実である。メッセージの微調整など課題はあるが、チャンスの拡大につながる正しい戦略であると信じたい。
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