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スモールビジネスのオーナーに必要なGoogleアナリティクスの正確なレポート

コンテンツマーケティング

Googleアナリティクスの生データは、いつも正確とは限らない。「実感しているよりトラフィックが減少しているようだ」。あるクライアントはeメールで、このように訴えてきた。添付してあるチャートでは、確かに昨年と比較してトラフィックが減少している。

Googleアナリティクスにフィルタービューを作成すると、トラフィックの減少の原因は明白であった。日々カウントされる、クライアントの社内からのトラフィックをフィルターにかけたのだ。さらに重要なのが、その中からリファレルスパムのトラフィックも取り除くことだ。リファレルスパムはオーガニックサーチを上回ることもあり、本当のデータを分からなくしてしまう元凶となる。

昨年と今年の生データを比較するのは、リンゴとオレンジを比べるようなものだ。フィルタービューによると、クライアントが実感していた通り、今年のトラフィックは順調に推移していた。

Googleアナリティクスをフィルターする重要性

11月終わりから12月の初めの5日間、Huff Industrial Marketingのウェブサイトのトラフィックに、大きなスパイクを発見した。そのほとんどがRedditとLifehackerからのものだった。残念ながら、誰かのリンクによるブログのリファレルではなく、リファレルスパムが原因であることが分かった。どのように判別できるのか?Googleアナリティクスは生データとフィルタービューをみられるようにしており、生データでカウントされていたトラフィックが、フィルタービューでは消えていたためだ。さらにRedditのサイトのコメントには、他のユーザーがフェイクトラフィックにヒットしたことをコメントに残していたことからも裏付けられる。

2015年〜2016年にかけて、リファレルスパムは大きな問題として取り上げられている。特にスモールビジネスへの影響は大きく、リファレルアナリティクスレポートを占めてしまうこともある。トラフィックが上昇しているように見えても、実体はリファレルスパムが増えているだけかもしれないのだ。

リファレルスパムとはフェイクトラフィックであり、ゴーストトラフィックとも呼ばれる。リファレルリンクに偽装しおり、Redditのようなまともなサイトが発生源のこともあるが、ほとんどがスパムサイトからで、アナリティクスレポートからのリンクバックを目的にしている。Googleによるリファレルスパムへの対処は可能で、アナリティクスレポートにフィルターをかけるだけで簡単に取り除くことができる。特にスモールビジネスのオーナーは、フェイクトラフィックを除いた正確なデータでウェブサイトの分析をすることが重要になるので、リファレルスパムなどの影響と真のデータの確認方法を知っておくべきだろう。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。