プロダクトブランディングとコーポレートブランディングの違い

ブランディング

プロダクトブランディングとコーポレートブランディングの違いは、その名前の通りシンプルだ。コーポレートブランディングは会社のポートフォリオや製品を含む、会社全体を対象にするのに対し、プロダクトブランディングとは特定の製品にフォーカスしたブランディングのことをいう。Orville Redenbacherのポップコーンがプロダクトブランドで、ConAgra Foodsがコーポレートブランドになる。

ブランドを、カスタマーとブランドの関係性から生じる印象をトータルしたものと定義するとき、プロダクトブランディングはパッケージや広告、品質など製品に関するものすべてを含み、コーポレートブランディングは会社とカスタマーの関係性すべてを対象としたブランディングになる。

コーポレーションの存在感とは?

ブランドが目立ち、会社が一般に認知されていないケースは多い。例えばTwinkiesは良く知られているが、Flowers Foodsが所有するブランドであることはあまり知られていない。一方で、コーポレートブランドが消費者にとって馴染み深く、ブランドの中心と捉えられている場合もある。例えば、リオオリンピックの公式スポンサーだったプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)。いくつかのP&G製品を紹介する広告も掲載したが、メインはP&G全体をアピールする広告キャンペーンを展開した。近年のオリンピックの広告キャンペーンでは、子どもを育てる母親にP&Gのサポートを訴えかけるメッセージを主に発信している。洗剤の「Tide」やペーパータオルの「Bounty」、おむつの「Pampers」などの製品広告を発信しているが、簡潔なアピールにとどめている。やはりメインはコーポレートブランディングを意識しており、コマーシャルの最後に表示されるP&Gのロゴは印象的だ。

プロダクトブランディングからコーポレートブランディングへのシフト

P&Gの製品数は多く、香水から薬品までカテゴリーも多岐にわたるため、ブロックとしてひとまとめにしたプロモーションは難しい。そのため、通常はP&Gブランドだけのコマーシャルを流してはいない。しかしマルチブランド企業の中には、個々の製品ではなく会社をブランドとしてアピールする手法を選択したものもある。例えば、GEは電子レンジやオーブンだけでなく、MRI機器や風力タービン、電球から採掘機器まで生産する。GEの結論はP&Gと逆で、企業全体のプロモーションを選択した。最新の広告キャンペーンのタイトルは“What’s Wrong with Owen?(Owenに何が起きた?)”では、自虐的なストーリーを展開する。GEの採用が決まった学生Owenは、友人から祝福されるというより、同情を買う。そこで彼は友だちや、画面の向こうの視聴者にGEでの開発者として働くことの素晴らしさを説明することになる。GEはデジタル産業の会社である、いうメッセージとともに。

製品とともにP&Gグループを宣伝するのか、もしくはGEのようにすべての製品を象徴するブランドとして会社をアピールするのかはそれぞれのブランドの自由で、どちらが正解とはいえない。しかしすべての会社は、カスタマーとの関係性の中で、何かしらのメッセージを発信しているはずだ。会社として存在する以上、コーポレートブランディングは既に始まっている。
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